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文京区議会議員 / 自民党のぐち けんたろう/ 公式サイト

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兵庫県知事出直し選挙から見る公益通報制度

こんにちは、文京区議会議員のぐちけんたろうです。

世間の注目を集めていた兵庫県知事の出処進退ですが、ご本人が会見を行い知事出直し選挙となりました。

伊藤博文が初代知事を務めた兵庫県のトップであった斎藤元彦知事ですが、パワハラ疑惑からの公益通報制度を形骸化させた問題などを踏まえ兵庫県議会から不信任決議案が可決され進退を求められていましたが、意外にも出直し知事選挙を選択されました。意外だったと申し上げたのは、自分自身に瑕疵がないという発言が多かったので、まず議会を解散しその後不信任決議の可決を待って失職、出直し選挙だと思っていたからです。

当初報道されていたおねだり案件など些末なことで、権力者の振る舞いとして見逃すことができないことは公益通報制度を潰してしまったことだと感じています。そもそも組織というのはピラミッド型になっていることが多く、上から下への圧力がパワハラなのか命令なのか難しいことは皆さん大なり小なり感じることがあると思います。しかし、そのパワハラ対策として公益通報制度が様々な場所で設けられ少しずつ認知されるようになってきました。今回は兵庫県庁という大きな公立組織の中でそれが守られなかったどころか、逆に告発者の特定や処罰につながったという点で非常に悪質であったと思います。

今後知事個人の法的な問題点も指摘されている中、まずは政治的な解決手段が図られることとなり兵庫県民の選択に注目しています。

ただ、知事個人の行政手腕は別としてみることも必要です。所謂行政の持つお財布という一般会計を前任の井戸敏三知事時代には30億程度だったものを斎藤元彦知事は就任3年ほどで120億円程度まで回復させており、事業の選択と集中を行った行政の実績は評価されるべきでありましょう。しかし、そのことがご自身の過剰な自信に繋がり今回のような件を起こしてしまったとしたらそれは残念なことです。

公益通報制度といえば文京区総務部職員課に窓口が設けられ、文京区職員コンプライアンス委員会の調査が行われ、法令違反など重大異案件があれば区長に問題点が上げられる仕組みになっています。部署内の問題があるケースでは直属の上長に知られることなく問題点が通報される一方、この制度だと区長自らの問題点があった場合そのまま区長に流れてしまうという、兵庫県と同じ仕組みになってしまっています。この点については東京都や国など別の窓口も用意し、職員に周知することが必要と考えます。