こんにちは文京区議会議員のぐちけんたろうです。
令和4年度の出生数の速報値が厚生労働省より発表され、初の80万人割れが大きな話題になっています。
そもそも下の政府予測では80万人割れは2033年度となっており、非常に甘い見通しをすることで現状の政策に批判が及ばないようにしてきたと感じます。
政府予測 実測値
コロナ禍ということで出産控えが起こったことは周知のとおりですが、アメリカなどではすでにコロナ以前まで出生率が上昇しており日本だけが減り続けています。つまり、出生数の減少はコロナ禍が問題ではなくもっと別の問題が内在していると考えられます。そもそも、出産可能な若年女性人口が減り続けている以上人口は緩やかに減ってしまいます。人口維持に必要な出生率は2.1以上とされていますが、過去のブログでも取り上げたように2022年の出生率は1.27でありこちらも改善される見通しはありません。
WHOでは高齢出産の定義を35歳以上の初産、2人目以降であれば40歳以上としており、18-34歳までの女性人口がそのまま出産可能人口となりますが、人口減少の中もちろん減っており増える見込みはありません。
最近は少母化という言葉が広がりを見せていますが、婚姻した世帯の完結出生児数は1970年2.2人→2015年1.94人と決して激減はしてません。ところが婚姻数は2022年で50万組と2000年の80万組から30万組以上の減少となっています。
2000年120万人あった出生数の減少は22年後には80万人割れとなってしまいました。
子育て施策を充実させることはもちろんですが、それよりも今安定した身分ではない非正規雇用の人たちが安定した勤労の機会を得ることができ、結婚出産という流れを導くよう行政の支援が必要ではないでしょうか。未だ多くいる就職氷河期世代の正規雇用や新婚世帯への家賃などの補助を進め婚姻数の上昇に目を向けるべきです。